ちょっとした懸念や疑惑で上場廃止になる仮想通貨、その理由とは?

急激な値上がりを見せて注目を集める仮想通貨がある一方で、上場廃止となってひっそり消えていく仮想通貨もあります。これまで1000以上のコインやトークンが仮想通貨取引所に上場しており、今も毎日のようにICOが実施されていますが、ビジネスをうまく構築できなかったり、実態が伴っていなかったりなどした仮想通貨は消えていくしかありません。そんな上場廃止によって消えて行く仮想通貨は後を絶ちませんが、そもそもなぜ一度上場した仮想通貨が上場廃止になってしまうのでしょうか。

Bittrexで上場廃止された銘柄

各仮想通貨取引所で今も上場廃止となる銘柄が発表されていますが、市場に大きな影響を与えるのは世界的規模の大手仮想通貨取引所です。そこで、Bittrexを例に、上場廃止された仮想通貨について見ていきましょう。

Bittrexでの上場廃止の情報は「Coin Removals」というページで確認できます。それによると毎週金曜に上場廃止の銘柄がアナウンスされるとのことです。2017年の話になりますが、10月にBata(BTA)、BitShares(BTS)、Darcrus(DAR)、DT Token(DRACO)という4つの銘柄が上場廃止となりました。

これらの銘柄は上場廃止がアナウンスされたとたんにものすごい勢いで下落し続けました。6月に最高価格を記録した銘柄もありますが、そのわずか4か月後に上場廃止です。どれほどの人が莫大な損失を被ったか計り知れません。もともと市場規模の小さな仮想通貨の場合、ちょっとしたことで大きく値上がりすることがありますが、同時に下落が始まるとその勢いは止まらず、上場廃止となってどんどん表舞台から姿を消してしまうのです。毎日のように新たな仮想通貨が誕生していますが、その大多数は生き残ることができず淘汰されてしまいます。

Bittrexの上場廃止の理由

先に述べたBittrexから上場廃止された4つの銘柄ですが、当の廃止の理由については推測するしかない状況です。専門家からはいくつもの理由が指摘されています。出来高がBittrexの上場廃止基準に該当したためというのもありますし、鵜呑みにはできないものの、SEC(アメリカ証券取引委員会)が糸を引いている可能性も指摘されています。

SECはICOの詐欺、インサイダー取引、仮想通貨の暴落などから投資家を守る立場ですので、その立場から、このようなリスクを孕む銘柄は上場させるべきではないと判断したと考えられるでしょう。また、Bittrexと将来競合する可能性のある銘柄が上場廃止されたとも言われています。

また、Darcrus(DAR)については、以前からバーンによる高騰においてインサイダー取引があったという疑惑もあり、Bittrexはこれに限らずバーンによる高騰や急落を問題視しているという話もあります。ほかには、BitShares(BTS)についてですが、Bittrexはシステムの脆弱性を問題視したとも言われていますが、実のところ本当の理由はわかりません。

コインチェックの場合

日本の仮想通貨取引所でも上場廃止の憂き目に遭う銘柄はたくさんあります。2018年1月の不正アクセスによるネムの流出騒動で一気に注目されたコインチェックでも、2018年6月にAugur、DASH、Monero、Zcashという4つの銘柄が上場廃止されました。1月の騒動により管理体制の強化が急務となったコインチェックですが、わずかでも懸念のある仮想通貨を取り扱うのは適切でないと判断したから、とのことです。

廃止された銘柄のなかには、匿名通貨という匿名性の高さが特徴の仮想通貨もあります。匿名通貨は、その匿名性の高さから脱税やマネーロンダリングに悪用される懸念があり、事実、これまでに何度も問題を起こしてきたため、上場廃止の決断をせざるを得なかったのでしょう。

常にリスクがあることを忘れない

上場廃止の真の理由はわからないものもありますが、投資する側としては急騰した銘柄に安易に飛びつかないように気を付けるしかありません。仮想通貨取引所に上場した銘柄への投資は安全と言われていますが、100%安全というわけではありません。

時価総額の小さな仮想通貨は、バーンの情報やちょっとした良いニュースで簡単に価格が急騰しますが、ほとんどはすぐに下落してしまいます。値動きが魅力的に映っても、安易に飛びつくのではなく、慎重に調査してから決断するべきです。また、買ってしまった後でも危機を察した時にはすぐに損切りできることも大切です。

無名な銘柄への投資は大化けする可能性も否定できませんが、多くは何ともならずに消えていきます。一つの銘柄に集中して投資するのではなく、上場廃止など価値がゼロになる可能性も常に念頭に置いて、複数の銘柄にリスクを分散させ、万一の時も挽回できるだけの資金が残るように気を付けてください。




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