日本仮想通貨ビジネス協会

金融庁が仮想通貨の現物取引への規制の要否、インサイダー取引規制を検討

金融庁が仮想通貨の現物取引への規制の要否を検討

12日、金融庁と日本仮想通貨ビジネス協会による「仮想通貨交換業等に関する研究会(第9回)」が開催され、現物取引への規制の要否、インサイダー取引規制が話し合われた。現状の問題点としては以下があると指摘されている。

・ 仮想通貨交換業者に係る未公表情報(新規仮想通貨の取扱開始)が外部に漏れ、情報を得た者が利益を得たとされる事案

・ 仕手グループが、SNSで特定の仮想通貨について、時間・特定の顧客間取引の場を指定の上、当該仮想通貨の購入をフォロワーに促し、価格を吊り上げ、売り抜けたとされる事案

金融商品取引法では不正行為(不正手段・計画・技巧、虚偽表示等による取引、虚偽相場の利用) 、風説の流布、偽計、暴行又は脅迫、相場操縦(仮装売買、馴合売買、現実売買・情報流布・虚偽表示等による相場操縦) 、インサイダー取引が禁止され違反すると罰則があるが、仮想通貨の現物取引に関しては個人間の取引が容易で規制する方法が現状無い。

日本仮想通貨交換業協会の自主規制では、会員の仮想通貨交換業者に対して、それらの不正行為が無いか審査を行う事や、不正行為を行った者に対して注意喚起を行い、改善されない場合は、取引停止するとしている。

ただ、個人間の取引については、まだ具体的な罰則や方法が見つからない状態の様だ。

仮想通貨のインサイダー取引規制について

金融商品取引法では、上場会社等に関する未公表の重要事実を知った会社関係者が、当該重要事実の公表前に、当該上場会社等の有価証券に係る売買等を行うことを禁止している。一方、仮想通貨(株式等に相当するICOトークンを除く)の現物取引については規制を設ける事は以下の点から困難な面があるとしている。

・ ビットコイン等の多くの仮想通貨には発行者が存在しないこと

・ 発行者や仮想通貨の仕様を決定するインナーが存在する場合でも、発行者等はグローバルに存在し得るものであり、また、該当者を特定することにも困難な面があると考えられること

・ 多くの仮想通貨には企業価値等に基づく本源的価値が観念し難く、何らかの権利が付与されたICOトークン(仮想通貨に該当するもの)についても、その設計の自由度は高いため、様々な権利が付与される可能性があることを踏まえると、金融商品取引法のインサイダー取引規制のように、何が顧客の取引判断に著しい影響を及ぼす未公表の重要事実かをあらかじめ法令で明確に特定することには困難な面があると考えられること

この様な面から、仮想通貨交換業者が把握する取引に係る不正の抑止や仮想通貨交換業者自身による不正行為の防止の観点から、仮想通貨交換業者に以下のような対応を求めるとしている。

(ア) 取引審査を行うこと

(イ) 「取り扱う又は取り扱おうとする仮想通貨に係る自己が有する未公表情報」の適切な管理を行うこと

(ウ) 当該未公表情報に基づき自己又は他人の利益を図る目的で取引を行わないこと

上記の様に、国内取引所へ上場する場合は厳しい規制を設ける可能性があるが、反面、上場前の通貨に関してはいくらでもインサイダーはOK、簡単に上場出来る海外取引所へ上場すればそれも回避できる事になり、大きな問題は残ったままになる。




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