【画像解説付き】「HB Wallet(HBウォレット)」使い方まとめ (13)

ICOの問題点は事業者側が有利なことによって起こる その詳細とは?

事業者側が有利になりがちな点

icoの問題の1つに、仮想通貨・トークンを販売する事業者側が有利になるという点があげられます。

事業者側がやることといえば、公式ウェブサイトを作り、ホワイトペーパーを公表し、案件の宣伝をして投資家を集めるだけです。ウェブサイトは専門的な知識がなくても誰でも作れますし、業者に作成を任せることもできます。しかも何ページも作成する必要はないので、初心者でも手軽です。

ホワイトペーパーの作成も実は難しいことではなく、それっぽい文章を書いておくだけで成立します。またサイトと同様、最近では代わりに作成してくれる業者も出てきました。

難しいことがあるとすれば「宣伝」です。たとえば、フェイスブックでは仮想通貨関連の広告を貼ることを禁止しています。このように広告規制があるので、どこの媒体でも宣伝に使えるわけではないのです。

しかし、仮想通貨関連の広告を認めているサイトはいくらでもありますし、そういったサイトを駆使すれば、宣伝で困ることもないでしょう。

事業者側は、投資家に対してリターンを明確にしなくて済むという有利さもあります。むしろリターンを明確にすると法律の規制対象になる可能性があるので、基本的にその点に触れることはできません。

そのため、事業者側からするとリスクなしで資金調達できることになり、投資家へのリターンを最初から考えていないような案件も次々と生まれることになります。

なお、このような市場のことを経済学の世界では「レモン市場」といいます。レモン市場は買い手に品質がわからないことから、不良品が溢れてしまう市場のことを指します。

 

不良案件のケース

たとえば、どのようなよくない案件があるかというと、資金調達後、その資金を持ち逃げする事案が多く発生しています。集めた資金は返済しなくてもいいのですが、プロジェクトに充てるために募った資金なので、商品・サービスをユーザーに提供する必要があります。中には完全に詐欺目的で、一切プロジェクトに着手せずに資金だけ持ち逃げするというケースもあります。

それから、一見うまくいっている案件のように見えてもポンジスキームであるケースもあります。ポンジスキームというのはいわゆる自転車操業のことで、調達した資金を運用せずに、配当を他の投資家から集めた資金でまかなっている状態です。投資家からすると配当を受けているぶん、「資金運用がうまくいっているんだな」と勘違いしやすく、ある日いきなりポンジスキームの事実が明らかになり、投資した人が損をするということがあります。もちろんポンジスキームの事実が明らかになれば案件の差し止めを受けますし、発行した仮想通貨・トークンの価値は暴落します。

上記2つのケースは詐欺の側面が強いですが、中には最初は詐欺目的ではなかったケースもあります。最初は優良案件として順調に億レベルの資金を集めていたものの、後にプロジェクトチーム内で争いが起こり、icoが終わった後に訴訟に発展するケースです。この場合、訴訟でうまく話がまとまらないかぎり、プロジェクトは再開されないので、投資家にとっては嬉しいことではありません。

これらのicoの問題は放置されているわけではなく、近年、解決しようとする動きも出てきています。たとえば、イーサリアムの開発者の1人であるヴィタリック・ブテリンが提唱した「DAICO」という概念は、icoにおけるさまざまな問題点を防止できるとして期待されています。

 

不良案件を避けるには

不良案件を避ける上で一番確実な方法は「大型プロジェクト」に参加することです。大型のプロジェクトは有名企業が関わっていることが多い上に、最初から注目度が高いので、詐欺のリスクが低いですし、成功しやすいでしょう。

ただし、大型のプロジェクトは大口の投資家の参加が中心になるという特徴があります。icoを行う方からしても少額の資金をチマチマ集める必要はないので、大口の投資家だけを募って一気に巨額の資金を集めた方が効率的なわけです。

そのため、小口の投資家は参加しにくくなっていますが、小口の投資家でも大型プロジェクトに参加する方法はあります。それはエアードロップに参加したり、コードのバグ発見を行ったりすることです。エアードロップというのはプロモーションで仮想通貨・トークンを無料配布することで、誰でも参加すれば仮想通貨・トークンを獲得できるようになっています。コードのバグ発見はプロジェクトに貢献する対価として仮想通貨・トークンが獲得できる仕組みとして活用されています。

エアードロップやコードのバグ発見といった対応をしているかどうかは公式サイトを見ればわかります。そのため、大型プロジェクトの公式サイトが公開されたら常にチェックしておくといいでしょう。

なお、これといってicoを利用する理由がなければ、普通にビットコインやイーサリアムを買った方が投資先として信頼できるぶん、いいかもしれません。




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