量子コンピューターでも破れないブロックチェーン技術が開発される

量子コンピューターでも破れないブロックチェーン技術が開発される

アメリカ合衆国の民間シンクタンクかつ出版社で影のCIAの異名を持つ「ストラトフォー」の元会長、著名な地政学者として知られるジョージ・フリードマン氏は、ブロックチェーン技術に対して否定的でいずれ時代遅れになると予想している。

量子コンピューターがブロックチェーンを破る

仮想通貨の盛り上がりと共に、それを支えるブロックチェーン技術は各企業で活発に研究がおこなわれており、その技術に対しては懐疑的な目を向ける人は少ないが、フリードマン氏は違う。

ソース:CNBC

ジョージ・フリードマン

「私は決して破られない暗号化技術を知らなかった。それは有用で目に見えるものだ」と語ったが「ある時点で、それは時代遅れになるだろう」と語った。

ビットコインやその他の仮想通貨及びブロックチェーン技術が登場して以来、支持者達はブロックチェーンがインターネットの様に世界をいくつか変える事が出来るとしている。

しかし一部のアナリストは、量子コンピューターが成熟すればブロックチェーンを容易に解読出来ると指摘している。しかし、そのシナリオはまだまだ先であると強調しており、ブロックチェーン技術自体もその時点で進化している可能性もある。

量子コンピューターがブロックチェーンを破る事が出来るのか?

電子署名など高度なセキュリティが求められる場面では、「公開鍵暗号」という暗号化手法が一般的に用いられています。

公開鍵暗号ではランダムな文字列の組み合わせからなる公開鍵・秘密鍵のペアが生成されます。秘密鍵は複雑な計算を経て作成されるので、その秘密鍵を特定するのは容易ではありません。その為に総当たりで数字を試して解読するしか方法がありません。

この様に膨大な計算を処理できない人間や現在のコンピュータにとっては突破が極めて難しいという点で、ブロックチェーンの安全性が担保されています。

しかし将来、膨大な計算量を一瞬で処理出来る量子コンピューターが実現すれば、秘密鍵を総当り的に特定する事が可能になってしまうので、この公開鍵暗号によるセキュリティ確保が出来なくなってしまう可能性があります。

ブロックチェーン技術も公開鍵暗号によるセキュリティを用いた電子署名を採用しているので、量子コンピューターの登場によって秘密鍵が特定され第三者によって不正送金される可能性が懸念されている。

この懸念に対してより強固なセキュリティを持ち、量子コンピューターでもハッキングされる事が無いとされているブロックチェーンも開発されています。

量子コンピュータにも破れない、新しいブロックチェーンの仕組みとは?

ニュージーランドのヴィクトリア大学の研究者によって今回開発された新しいブロックチェーンには「量子鍵配送(Quantum Key Distribution、QKD)」という量子暗号技術が用いられています。

この技術を用いたブロックチェーンは二層構造になっており、第一層ではブロックチェーンに参加している二者に対し量子鍵配送を用いて、それぞれの通信の安全性を認証する事でブロックチェーンへのアクセスが承認される。さらに第二層で「Toeplitz Hash」と呼ばれるアルゴリズムに基づき、取引記録がブロックチェーン上に記録される様になっている。

量子鍵配送の実証実験は最も高いビットレートはケンブリッジ大学と東芝の連携によって実現している。更に地上・宇宙間の量子鍵配送実験を中国が成功させている。

商業利用は瑞id Quantique、米MagiQ Technologies、仏SmartQuantum、豪州Quintessence Labsが既にサービス提供を行っている。また東芝、 HP、 IBM、 三菱、 NEC、 NTTも積極的に研究開発を行っているとされている。

既に金融業界の一部でも用いられ始めており、高度なセキュリティが求められる金融取引分野での活用が期待されている。これまでのブロックチェーンとは根本的な仕組みが違うので、この技術を使うには独自に新規のブロックチェーンを構築する必要がある。次世代仮想通貨と呼ばれている通貨なども、あっという間に時代遅れになる可能性は高い。




関連記事一覧