シンガポールはicoを行うために安全な国なのか?

シンガポールは安全なのか

シンガポールはicoの中心地と言われているほど、icoを行うのに有利になる国です。その理由は、トークン発行者が立法者などから目をつけられにくいという点が大きく挙げられます。インキュベーター・プログラムやアセット・マネージャーなどを見ると一目瞭然です。ブロックチェーンのスタートアップ企業を受け入れているため、ico公開のために需要が増加しているのでしょう。

取引を行うためには、ビジネスを国に登録し弁護士を雇用する必要があります。弁護士から20万ドルの請求を提示される場合がありますが、それでも選ばれる理由は「私たちが安全に仕事をしたい」から。Xender社の広報担当者はそう述べました。

コンプライアンスを巡り警告も

安全と言われていたシンガポールですが、中央銀行にあたるMASが8つの仮想通貨取引所に対し警告を発しました。さらに、トークンの発行も止めるよう命令。この警告を受け、ブロックチェーンおよび仮想通貨に対し統制された環境が提供できるように進めています。

規制されたのは一部ですが、公表した内容は「新ガイドラインを発行」「中小企業向けデジタル取引プラットフォームを開始」の2つ。前者は、中央銀行によって発行された新しいガイドラインです。もしデジタルトークンが証券先物法で金融商品(外国為替取引や有価証券など)に該当した場合、配布や発行はMASによって規制されるでしょう。今回一部を規制するのは、少しでも多くの投資者が安心・安全に参加できる環境を作るためだと言われえちます。

後者は、はじめてのことになります。2017年11月15日に大手企業Prudentialは、Starhubと提携しブロックチェーン技術をベースとした中小企業向けのデジタル取引プラットフォームを立ち上げることを発表しています。デジタル取引プラットフォームとは、いわゆる相互作用や交流などを支えるオンラインフレームワークのひとつです。

分かりやすくいうと、現行の証券関係法に従いトークンを扱うように警告しています。とはいえICOを禁止する方針はないため、このようなガイダンスが発表されているのでしょう。あくまで取引所のサービスについて規制されているだけとされています。

ICOの法律規制について

企業が発行しているトークンの種類によって法律規制対象になります。そのため、発行されたトークンを使用する場面や性質、出資者へ与えられる権利などによって変わってくるでしょう。独自トークンによって実施する場合は、以下の3つのフローによって検討されます。

1.仮想通貨法上の仮想通貨にあたるか否か
2.資金決済法上の前払式支払手段にあたるのか
3.金商法上のファンド規制に引っかかっていないか

1の場合、たとえば改正資金決済法の仮想通貨に該当してしまうと仮想通貨交換業者の登録が必要になります。この登録ができるのは、取扱実績や業務管理体制などが求められます。もちろん、これらは相当程度である必要がありますし、具備していなければいけません。そのため、ぽっと出のスタートアップ企業では審査に通りにくいでしょう。当然、審査に通らなければ資金調達はできません。発行体の独自トークンが「ICO時点で仮想通貨に該当しない、仮想通貨交換業の登録を回避」「ICO辞典から仮想通貨に該当し、仮想通貨交換業へ登録」の何れかで設計していくことになるわけです。

2の場合、前払式支払手段にあたるかどうかを検討します。これは、「金額や数量が記載、もしくは記録されている」「金額・数量に応じた対価を得て発行されている」「代金の支払いなどに使える」などが挙げられます。要するに、事前にユーザーがお金を支払ってチャージし、商品やサービスの購入に使用することをいいます。たとえば、商品券やSuicaなどが代表的です。

3の場合、ファンド型トークンであれば、ファンド規制の対象になることがあります。対象となるのは、1.出資者からトークン購入をしてもらい、2.トークンの持ち分比率などで利益の分配をする、というモデルです。対象になると、第2種金融商品取引業として国から登録を受けることになるでしょう。要するに、出資者が金銭や有価証券などで出資した場合のみ対象になります。そのため、イーサリアムやビットコインなどはそれに含まないためファンド規制の要件を満たしません。

ICOに好意的な国

警告によって一部規制されていますが、アメリカのアナリスト団体の調査では、シンガポールをアメリカやスイスに次いでICOに好意的な国としてランク付けしています。アメリカの30社、スイスの15件社に続き、シンガポールは11社がICOを行っています。ちなみに、日本は2社と非常に少ない結果となりました。好意的と言われている国は、基本的にブロックチェーン技術を用いているのが特徴で、そこからまた新しいブロックチェーン技術が誕生しています。ICOプロジェクトは似たようなものが多いからこそ、成長しやすい環境でのプロジェクトが優位になりやすいのでしょう。




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