ICOに出資してトークンを受け取った時の税金の考え方と節税方法

最近何かと話題になっているicoですが、世界を含めるとicoで買えるトークンは相当数に上ります。そこで気になるのが仮想通貨に対する税金です。国税庁から2017年末に仮想通貨の取り扱いについての発表がありましたので、それを踏まえて仮想通貨の税金上の取り扱いを見ていきましょう。それから、仮想通貨の税金をどう節税するかについても考えてみます。

株式発行と異なる点

icoは資金調達の一つの手法として企業が実施するものです。参加者は企業に出資する対価としてトークンを手に入れます。株式発行による資金調達では、参加者は企業に現金を出資して、その対価として株式を手に入れるというのがicoと異なる点です。また、株式発行では、発行する企業は、株式総会を開いたり、企業の状況を決算書などをもとに投資家に説明したりなどの手続きが法的に必要とされますが、icoではそのような法的な手続きは必要とされません。

そのため、企業にとっては株式発行よりもハードルの低い資金調達の方法として考えられています。投資家にとってみれば、どちらであれ将来の値上がりによる利益を期待するという点では共通です。ただし、株式発行では、出資者は株主総会の議決権や会社が解散した時に残った財産をもらえる権利がありますが、icoではそのような権利がないという大きな違いもあります。

icoに参加した時の税金について

icoに参加してトークンを受け取る場合の確定申告での税金の取り扱いを見ていきましょう。国税庁からはicoに参加した時の取り扱いについて明確な発表はありませんが、2017年12月に発表された「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」をもとに考えてみます。

それによると、保有する仮想通貨で別の仮想通貨を購入した時、購入時点のレートで保有する仮想通貨を売却したと想定して税金を算出する、という記載が見られます。また、保有する仮想通貨で商品などを購入した時にも、同じく購入時点のレートで保有する仮想通貨を売却したと考えて税金を算出するとのことです。

どちらにしても、税金が発生するのは、仮想通貨が現実の通貨と同じ役割を果たした場合に税金の対象になると考えてよいでしょう。つまり、仮想通貨が、元の仮想通貨以外の形に変化した時です。

トークンが仮想通貨に含まれるのかどうかが争点

icoで考えられるのは、投資家が仮想通貨で企業に出資して、その対価としてトークンを受け取った時にどのような取り扱いになるかでしょう。対価として受け取るトークンが仮想通貨に含まれるのかどうかが争点です。

もし、仮想通貨にトークンが含まれるとしたら、確定申告では、先の「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」の考え方によると、「トークン=保有するのとは別の仮想通貨」を受け取ったということになります。もし、トークンは仮想通貨ではないとしてみても、仮想通貨でトークンという商品を購入したと考えられるので、いずれにせよ税金の対象になるということです。

icoに含み益のある仮想通貨で出資した場合、トークンを受け取った時にその時点の仮想通貨のレートでいくらの金額でトークンを取得したかが計算され、のちにそのトークンを売却した時の金額と差額がある場合は、その差額が利益となると考えられます。トークンは換金できませんので、それを購入しただけで税金が発生してしまうのはどうなのかという意見も多いですが、一応、icoに参加する時はその時点のレートを確認しておき、利益が出た時に税金はどのぐらいになるのかを想定しておくべきでしょう。

ただ、さまざまな考え方があるので、確定申告時に税理士や税務署に相談した方がよいでしょう。

仮想通貨に関しての節税の方法

先に挙げた国税庁の「仮想通貨に関する所得の計算方法等について」によると、仮想通貨の取引で得た所得は雑所得に分類されるということです。20万円以上の所得がある場合は確定申告が必要になります。先に見た通り、仮想通貨を別の物に交換した時点で税金が発生するわけですから、別の仮想通貨に交換したり商品を購入したりせず、そのまま保有している限り税金は発生しません。値上がりするまで待つのがいちばんの節税方法と言えるでしょう。

もしくは、必要経費として計上するために仮想通貨事業を開業して個人事業主になるという方法もあります。一般の会社員でも白色事業者としてなら登録しやすいです。しっかり帳簿を作成できる人なら、利益から多少の控除額が認められるので節税になります。もちろん、仮想通貨事業と自称しても、実際に事業として認めてもらえるのかという問題は残るでしょう。一方、誰でもできる節税として、「ふるさと納税」があります。

仮想通貨と関係なく、多くの人が節税対策としてふるさと納税を利用しており、所得税や住民税から寄付した金額によって控除が受けられる仕組みです。いずれにせよ、仮想通貨の税金については、まだ税理士によっても見解が分かれるところですので、利益が大きくなりそうな人は税理士に相談することをおすすめします。




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